大学に進むべきか、専門学校に進むべきかについて、次の2つに大別されると思います。
- コミュニケーション力があり、自分で同年代と関係を築け、学校の力を必要としない人
- 体育会系の部活に入部する人
- 将来の方向性が職業レベルで決まって、専門的な能力が必要な人
- コミュニケーション力がなく、自分で同年代と関係を築けず、学校の力を必要とする人
将来の方向性がきまっていない人は大学へ行く風潮がありますが、それが正しい訳ではないことをお伝えしたいと思います。
目次
安定志向に走ってしまう
特に親が不仲などの家の問題などがある人は、どうしても安定志向に走り、社会的に信頼性のある大学進学の方へ進むメンタルになると思います。(私もそうでした。)
さらにこれは高校の環境にも原因があります。
学校の先生は残念ながら、学校以外の社会経験がない人が多いため、将来に関するアドバイスがなく、ただ、良い大学に行けば良い人生になる、と言います。
学校の先生の言うことが通用するのは親がしっかりしている家庭で、二人三脚で親と学生が歩んでいる家庭だけです。
あとはただの勉強する気がない生徒へのやる気を出させようとするだけの言葉だと感じます。
私はそれに乗っかり明治大学経営学部に合格しましたが、コミュニケーション力の問題で駄目でした。
コミュニケーション力というのが重要です。
そのコミュニケーション力は大学で身につくものではなく、自分の「セルフイメージ」などに基づくもので、家庭環境によるものだと思いますので、大学に進学したとしてもコミュニケーション力が身につくとは思わないほうがよいでしょう
親と二人三脚の関係が築けていないけど頑張る私のようながんばり屋さんは、仮に有名大学に合格しても、その後コミュニケーションの面でさらなる苦しみが待っています。
しかし、有名大学に合格したということで「セルフイメージ」は高まります。そういう意味では有名大学に合格することは良いことでした。しかし半年で中退しました。
ここで言いたいことは、安定志向で有名大学に入学しても失敗するということです。
自分の悔いのない道を決めたほうが良い
(「守るべき家柄がない人」という前提が入りますが)
「大学、専門学校のどちらに進んでも同じ」ならば自分の心の奥底にある「本当に自分のやりたいこと」をベースに人生設計をし、学校を選び、肉付けしていった方がよい。というのが、30代後半になって会社に揉まれてわかった確信があります。
自分の選択肢に自分で責任を持てますし、将来の悔いは残りません。人生は1回です。悔いを残しながら長い社会人生活を働きたくはないでしょう。
私は40才まで奨学金を払い続ける予定です。そのような人間が自分が本来進みたかった職業と乖離していたらどうでしょうか。とても苦しい人生になります。せめて過去に「選択するチャンスがあった」のならば少しだけでも心は救われます。
「本当に自分のやりたいこと」を選んだら自分の全力の力を注ぎ込みます。
保身で「本当に自分のやりたいこと」ではない道を選んだ場合は全力の力を注ぎ込みません。
将来の方向性が決まっていない人こそ、自分のやりたいことを”自分の意思で組み立てる”ことが必要だと思います。
それがなにより心が求めていることでしょう。
それが大学にあるのか、専門学校にあるのかの分析が必要になります。
不安に思うかもしれませんが、心に従うことが将来的に一番自分を導いてくれるということが30代後半になってわかる確信があります。
幸せに向かって肉付けしていくのか、不幸になることがわかって肉付けしていくのか、同じ努力をしたとしても、歩む方向は真逆です。
幸せに向かって肉付けしていきたいものです。心に従うことが他人とのコミュニケーション力にもつながります。
それに、失敗したから将来を棒に振るわけではありません。人生選択の失敗はデメリットですが、むしろ大きく失敗したほうがその後の人生の軌道修正に、若い頃の時間(まだ社会的に甘えられる期間)が使えるという捉え方もあります。
将来への不安の理由
私の推測になりますが将来への不安の理由を説明します。
まず将来の不安から、高校生は大学進学に向かう人が多いです。私もそうでした。
しかし、その将来の不安とは、「自分の社会的不安に自分で対処できない」がないことに起因します。
大学4年間で将来の方向性を決めようと考えて大学に進学しますが、しかし、大学4年間でも自分の将来の方向性が決められない人が多いのではないでしょうか。
原因としまして、私の推測を順に説明します。
「今」に情報をつめこむ長年の勉強方法
学校では次のようなことを学ぶだけの生活を続けてきたはずです。
高校受験、大学受験で重要なのは主要5科目(英数国理社)です。なので主要5科目(英数国理社)を重点的に勉強することになります。
主要5科目はテスト問題に対して回答を暗記するような勉強の仕方です。
1〜3学期、中間・期末テストの点数が重要で、点数を上げるにはテスト当日に暗記していることです。今学期のテストが終わったら次学期の内容を覚えます。前学期の内容は忘れても良いです。
生徒は学期ごとの科目テストのために記憶するので、科目に合わせて“インプット”するための時間軸を1年間続けています。義務教育期間を合わせて、約10年近くインプットするための時間軸を行っていました。
学校の公転の流れに合わせて、テストの当日に向けて情報を詰め込んでいたということです。
すなわち1年の公転の中で、テストに合わせた「今」に情報を詰め込んだということです。
このように自発的な自分の時間でなく、学校に与えられた期間に従って情報を詰め込むこと、それも、自転ではなく公転のように長期間詰め込み続けることが、「今」に詰め込むことです。
すなわち、長年の学習において、学力は身につきますが、学校主体の時間の流れが長年染み付いたことになります。
「今」の代わりを探している
これまで学校のカリキュラムに合わせて「今」に合わせて情報を詰め込んできました。
それを続けますと、学校卒業後もこれまでのルーチンワークを崩さないように次の「今」の場所を探します。
ルーチンワークを続けられることが優先で、学習する内容は重視されていません。
しかし、結局不安しか残りません。なぜなら学校主体の時間の流れから抜けきれていないからです。
大学で学ぶカリキュラムがこの問題を解決してくれる訳ではないということを知りましょう。
解決するには自ら外部環境に対して接していく力が必要です。
ただし、外部環境に対して接していく力には、家庭環境に起因するコミュニケーション力の問題が出てきます。
この不安を脱するには
- 自分主体の時間の流れを作るスタートラインに立つ
- スタートラインに立つと一度”0”になるので勇気を持つ
- 自分主体で外部環境に対して考えていく
- 自分の作品を作り続けるように、自分の人生を幸せの方向へ肉付けしていく
私は不安を脱して、自分の時間軸で仕事を回すまでに、専門学校3年間+新入社員3年間+フリーター4年間 = 合計10年間かかりました。
結局この問題というのは長いスパンで付き合い、対策していく問題なので、大学進学と専門学校進学はどちらでも良いと解釈します。
[補足]大学に進むべきか、専門学校に進むべきか
私の経験より、IT業界に限って補足をします。
・良い大学を出て大手IT企業のプロジェクトマネージャーの立場で就任する新入社員がいるが、会社の教育能力がないせいで潰される人も多い。円形脱毛症になっている人を見た。それはそもそも大学で培う能力とITシステムで使う能力が違うから。
・大学に通いながら、方向性がつかめず、プログラミングスクールに70万円も払って通う人もいる。それなら最初から専門学校に行ったほうがよい。プログラミングに関して言えば、某プログラミングスクールが言うように3ヶ月でどうにかなる甘いものではない。2〜3年間専門学校で学ぶべきだ。
・コミュニケーション力があり、自ら人脈を増やしたり、企業と接点を作れるなら大学進学の方が成長できる。しかしそのようなことが出来る人はもはや大学から学ぶ必要ない。大学はそのような、先生の力を借りず、学生の間で何でもするような人が行く場所である。
私の経歴
最後に私の経歴を簡単に紹介します。
①家が貧乏だったため、小学校のうちから将来を考え始める
②高校時代のハンドボール部に鍛えられた体力があって、高校3年生時は毎日、英語4時間、国語3時間、政治経済3時間を勉強する
③塾に通えなかったので毎日赤本を解く受験勉強をする
④努力の甲斐あって明治大学経営学部に合格
⑤大学入学後、ゲーム業界に入りたいと思ったので本で調べる。
すると、ゲーム業界の入社条件にはゲーム制作の作品提出が必要だという内容を見る。
さらに、それには専門学校へ入学するのが良いと書いてあり、大学の中で絶望する。
⑥周囲とのコミュニケーションに馴染めず、奨学金の支払いもあり、1学年前期で明治大学を中退する。
⑦フリーターになって方向性を見失う。親のすねをかじりつつ、奨学金でゲーム制作の専門学校に入学する。
⑧プログラミングのコーディングができず、専門学校の3年間は何も結果が残せず終わる。
⑨一般のIT企業へプログラマとして就職するも、3年でコーディングができないことから退職する。
⑩右脳・左脳を知る
⑪プログラマとして復帰する。
このように、大学と専門学校の両方に進学しています。そしてどちらも失敗しています。
言えることは、自分の時間軸の人生を持てるようになるのであれば、大学進学でも専門学校進学でもどちらでも良いということです。